自己催眠でトランスに入る方法としては、
1.YOUTUBEなどで催眠術師による催眠誘導ビデオを観る
2.催眠の本の付録にあるCDを聞いたり、催眠術師がつくった催眠誘導CDやMP3を聞く
3.シュルツの自律訓練法など、本やインターネットで紹介されている種々の方法を自分で試す
などが考えられますが、実はもう一つ全く別の方法があります。それは何かというと、‥
アマゾンの書評を読んで以来ずっと気になっていたInstant Self-Hypnosisという本を買いました。
自己催眠誘導用の暗示文と、自信が湧く、人前で緊張せずに話せる、夢が思い出せる、ダイエット(痩せる)、など全35個のご利益がある暗示文が収められています。
この本のやり方が他の方法とどう違うのかというと、目を開けてこの本の暗示文を声に出して読んでいるだけでそのまま催眠状態に入れますよという点です。催眠状態に入るには深呼吸をしてそれから目を閉じるというのが定番ですから、えっ、そんなんで本当にいいの?とコロンブスの卵的な驚きがあります。
* 自己催眠を覚えようとしたけど、めんどくさくてすぐに投げ出した!
* 催眠に入ろうとリラックスしたら眠くなってそのまま眠ってしまった!
* 暗示文を自分でどうやって作ればいいのかわからない!
* 催眠に入ったのはいいけど、肝心の暗示文を覚えていなかった!
といった、従来の自己催眠の欠点を全て解消した新しい画期的な方法だそうです。
誘導用のスクリプトを音読してトランスに入り、そのまま続けて、自分の好きな暗示文を選んでそれをまた音読します。最後は5まで数えて催眠を解いて完了。
誘導文自体はわりとよく見かける内容です。83行の誘導文を3行で要約すると、
浜辺にゆったりと座って、岸辺に寄せる波のリズミカルな音を聞きながら、おだやかな暖かい太陽の光を浴びて体の各部分をリラックスさせていきます。それから場面が変わり、ビルディングの中のエレベーターで地下10階まで降りていきます。1,2,3,4、と各階を数えて最後10になると催眠状態に入っています。
といった感じです。
邦訳は、
願いがかなうクイック自己催眠
原書は、
Instant Self-Hypnosis: How to Hypnotize Yourself With Your Eyes Open
この本の著者は、印刷されたスクリプトを読むだけで催眠に入れるというこんな簡単なことを今まで誰も声に出して言わなかったのはなぜだろう?きっとこの方法が広く知られるようになれば、誰も高いセラピーを受けに行く必要がなくなり、世の中の催眠療法士がみんな失業してしまうからかもしれない、と勘ぐっています。2004年に出版された本ですが、5年経った今でも世のヒプノセラピーは繁盛しているみたいですから、まだこの本を手にしていない人のほうが多いのでしょうか?
さて効果はというと、私の場合なかなかリアルに情景がイメージできなくて、1,2回試したところ催眠に入れた気がしませんでした。
ところが、次の日朝起きたとき‥
自己催眠の暗示効果が最も分かりいやすいのは、「夢を覚えている」という暗示だということで、昨日それも試していました。普段ですと自分は起きた瞬間、1秒以内には、どんな夢を見ていたとしてもその内容は忘れています。
ところが、覚えていたのです。
日本からアメリカへつながっている四次元ポケットの入り口を探して、混雑したアーケード街を自転車で疾走している、という内容でした。前回は行けたのに、今回は入り口が見つからずにうろちょろしている間に目が覚めました。
こんな内容の夢を覚えていても何の役にも立ちませんが、前日の自己催眠誘導と暗示の効果が現れたのかもしれません。
テレビの催眠ショーで見るような深い催眠状態は自己催眠には必要ないそうです。軽い催眠状態でも十分に暗示の効果は期待できるので、この本のように目を開けて音読するという方法が可能なのだそうです。
一回めからスンナリ催眠状態に入れる人もいれば、トランスに入れるようになるのに多少の練習が必要な人もいるそうです。何しろ本に書いてある通りに、イメージを浮かべながら、そして感情を込めながら音読するだけです。
この本にはさらに、自分で自分の目的にぴったりの暗示文を作る方法まで書いてあり、自己催眠に興味があって実践したい人にとっては、かなり価値の高い本ではないかと思います。
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